高すぎるベンダー改修費を
ノーコードツールで解決
現行ベンダーのシステム修正コストが高く、現状業務改善が滞っていたのをノーコードツールを活用し既存システムを改修せずに短期間・安価に業務課題を解決。
1.何故、価格が高いのか?
既存ベンダーにシステム改修を依頼すると
『簡単な修正なのに、予想よりも高い』
『すぐに対応をしてもらえない』
『見積自体が遅い』
などの問題を耳にします。
では、なぜ価格が高くなるのでしょうか?
これは単純にベンダーだけの問題ではありません。
価格が高くなる要素として、システム導入から何年も経過していて当時の担当者が不在で調査に時間がかかったり、保守契約自体をしていなかったために、技術者の手配に時間がかかり対応がスポットとなっていることがあげられます。
また、値下げ依頼を毎回必ず行う企業の場合には、ベンダー側も見積自体に値下げを考慮した価格設定で出すようになる事象もあります。
結果、ユーザーも目の前の課題解決の必要に迫られ余裕が無く、『思ったよりも高い見積』は感情的にマイナスでお互いのためになりません。
出来れば定例会などを実施しお互いの状況を共有しておくことで、ベンダー側も技術者の都合をつけやすくなったり、価格を抑えられる工夫をしてもらえる可能性があるので、コミュニケーションの場を設けると良いかと思います。(我々もベンダー側の人間でもあるため。。。)
もう一つ、価格を抑える方法としては、ある程度の改修作業をきちんと予算化し依頼できる場合には、技術者の割当がしやすくなるため、簡単なものはついでに実施してもらえる可能性が高くなり、1件当たりの費用がボリュームディスカウントされるようになりますので、ベンダーの担当者と良く会話しておくことが良いでしょう。
<ベンダー側の都合>
①専任の担当者がいないなどすぐに技術者を手配できない
②値引を想定した価格設定のユーザーとみえている
③影響範囲が広く現状調査が必要でリスクをプラスしている
<ユーザー側の対策>
①定期的なコミュニケーションの場を設けておく
②改修内容を整理して、まとめて依頼する
③改修時期にある程度余裕をもってベンダーに依頼する
2.現状の運用フローを整理
今回のケースは、対応する影響範囲が広く、改修自体も難易度があり、コスト高だけではなく、現行システムの運用ストップのリスクも考えられ、なかなか実現がしづらい状態でした。
特に早急に改善が必要な課題は商品の調達業務でした。
①複数の事業部が行う発注業務が、商品の調達先によって、業務フローが別々で担当依存になっており、決裁権者へ紙での申請となっていました。
②発注情報をきちんと予算内に管理したいのですが、紙運用のため即時にデータ化されておらず、調達先との仮発注が存在していても、実際の物が到着するまで分からないケースが見受けられ、コンプライアンス的にもNGの状態でした。
③発注情報を必要とする物流倉庫や営業部隊に、正しい納期や数量の連携を、都度メールでやり取りしており、担当者によって対応レベルがまちまちで、各々で時間をかけて対応する必要がありました。
商品の調達段階の問題で小売業としての一番重要な商品マスタ情報となります。そのため現行運用フローを詳細に確認し対応方法を検討しました。
3.検討と対応
運用フローを整理し対応方法を検討した結果、既存システムへの改修は行なわず、最優先事項を『発注業務の課題を可及的速やかに解決すること』としました。
解決のポイントは以下の通り
①バラバラだった業務を、同じ運用手順に合わせること
②紙運用をやめ、情報を電子化すること
③決済手順をワークフロー化し、履歴を残すこと
④商品情報の変更点を常にタイムリーに最新化しておくこと
今回の対応は、一般的なシステム開発で実現するのではなく、『ノーコードWEBデータベース』のサービスを利用することにしました。これは、設計から導入までの期間を短縮し、サーバーなどの構築も不要で、クラウド環境上でシステムを構築することが出来ました。
ノーコードWEBデータベースのメリット
・高度な開発スキル必要とせず、簡単な操作のみで実現可能
・開発期間を短縮
・開発テストは動作確認のみ
・月額コストで利用可能、安価で対応
また、既存システムへ商品マスタを自動連携するように修正することで従来の基幹システムも、変更なく運用することが可能となりました。
結果、作業の取組から、運用開始まで、3ヵ月間で実現することができました。
4.当社のサポート内容
実施したサポート内容は以下の通り
1.現状運用フローの調査の実施
①事業部ごとの発注担当者に現行運用を確認
②業務フローのAs-Is To-Beの作成
2.ノーコードサービスの調査・実装・動作確認
①ノーコードサービスの機能内容の確認
②サービス機能のベンダー比較資料の作成・報告
③運用フローにあったノーコードサービスを基本設計
④ノーコードサービスの設計・実装・動作確認
3.ノーコードサービスへの切替作業サポート
①切替作業計画作成
③切替計画作業手順調整
④切替実施立ち合い