オープンソースを活用し
新システムを導入
基幹システムリプレイスにあたって、オープンソース(idempiere、PostgreSQLなど)を利用し、ソフトウェアライセンス費用を大幅に削減。
業務運用に合わせて機能カスタマイズを実施
1.オープンソースの活用
オープンソースというライセンス形態があるのをご存じでしょうか?
オープンソース・ソフトウェア
OPEN-SOURCE SOFTWARE:以下OSSと表記
ライセンス形態を持っていますが、オープンなライセンスとして定義され、ソースコードを商用、非商用の目的を問わず利用、修正、頒布することを許し、それを利用する個人や団体の努力や利益を遮ることがないことが求められています。要するに保証はないが、自由に使ってよく、無料で利用することが出来るものとなります。
以前は、その動作保証が懸念されたり、発生の過程が不明瞭のためリスクとして捉え利用することをためらうケースもありましたが、2010年代に入り、これらのOSSの活用を企業のシステム開発の中でも普通に採用されるようになりました。
例えば、データベースですと、oracleやSQLServerなどは商用のライセンスとして販売しており、CPUやCORE数で料金が加算されるため、とても高額な価格となってしまい、中小企業では採用しづらくなっています。
そこで、OSSの中でもデータベースとして提供されているのが、PostgreSQLやMySQLなどです。企業の保証サポートがありませんが、かなりの技術支援の情報が世の中に存在し、機能的には商用のものと比較しても遜色がなく、かつ無償で利用が出来るため、OSSの存在が見直されています。
2.ERPとしてのidempiereの活用
今回のプロジェクトでは、OSSを出来るだけ利用し、ライセンス費をかけずにシステムを構築することにしました。
利用したOSSは以下の通り
・DBとしてPostgreSQL
・プログラム言語としてJAVA
・WEBサーバーとしてApache、Tomcat
・ミドルウェアとして、CentOS
・帳票作成プログラムとしてJasperReports
・ソース管理としてGit
・テストツールとしてJMeter
・サーバー監視としてZabbix
・ERPパッケージとしてidempiere
商用のソフトウェアを使用せず、OSSだけで、企業の販売管理システムの作成を実施しました。特にオープンソースのERP iDempiere(アイデンピエレ)は、ライセンス料が無料で使用する事ができ、ERPとして企業の基幹業務を管理するのに必要な機能を備えているだけでなく、業務アプリケーションの開発フレームワークとしても活用する事ができます。
そして、プラグインで機能拡張できる事により、業務アプリケーションの実行基盤として、業務アプリケーションのオペレーティングシステムとも言える役割を担う事ができます。
3.idempiereの特徴
idempiereは
販売管理では得意先からの受注を処理し、商品をピックアップして出荷処理を行い、納品先の検品まで管理する事ができます。
売上請求も同時に管理できるため、計上はもちろん請求書の発行や債権管理といった細かい事務処理も並行して行い連動した情報での処理を実現します。
事務業務の中ではお金にまつわる会計管理の精密さも重要性を問われますが、「iDempiere」では購買管理・在庫管理・販売管理の一連の処理の裏で自動で仕訳が起票されています。
それらの仕訳を集計して様々な分析軸により集計した管理会計レポートを作成する事ができ、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表も簡単作成可能です。
<利用ユーザーメリット>
・オープンソースのため、ソフトウェア利用料が無料
・商用のERPと比較しても機能的に見劣りしないほどの業務管理機能
・開発フレームワークとして用意されている機能で一般的なセキュリティ対策が可能
・Webブラウザでの利用のため、タブレットなどでも動作が可能
<開発者メリット>
・開発フレームワークとして用意されている機能が豊富
・DB構造に沿って開発することで、エラーチェックなどが簡素化が可能
・プラグイン(カスタマイズ)が比較的しやすい構造
・Javaのみで開発可能(技術者が多い)
<保守視点のメリット>
・運用を継続すると発生する画面の項目追加や、エラーチェックの追加がパラメータの変更により即時反映することが可能
・オープンソースのベースのバージョンアップが頻繁に図られ、活発なコミュニティのため今後も利用しやすい機能が追加されやすい。
OSSの活用でそのツールを良く理解し組み合わせることで、ライセンスを無料化することが出来ます。
販売管理など基幹システムの導入を考えている方は是非一度オープンソースの活用も検討してみてはいかがでしょか?
弊社にてサポート致します。
4.当社のサポート内容
1.開発動作環境に適したOSSの選定
2.各OSSの取り扱い方法の確立
3.開発プロジェクトとして対応
①OSSの開発環境構築
②OSSの開発標準の作成
③OSSのカスタマイズの実施など
以降は通常の開発案件と同じ対応となります。