
複数システムを統合
保守コスト45%削減

1.細分化された本部システムの課題
企業のシステムが複雑になる理由にはいくつかあります。
①IT投資がなかなかまとまって出来なかった
②課題解決スピードを優先し、既成サービスを利用し細分化させた
③各部署の担当者がその領域だけシステム化した
④合併などにより、複数の企業のシステムがそのまま残った
⑤急激な業務拡大にシステム化が間に合わず最低限に止めた
いずれも企業が業務を運営していくにあたって、様々なシステムを利用した結果、永い年月の過程で本部の業務を担うシステムが複数存在することに。また、システム変更を行う際、運用変更を行わずにシステム部だけで実現できる、『システム間連携』を採用しがちで、そうなると、個々のシステムの連携依存度が高まり、時の経過と共に、『1つの変更が複数のシステムに影響してしまう』大きな課題になっていきます。
<細分化システムの課題>
①変更の影響が大きいため、修正に費用が掛かる
②変更の影響が大きいため、修正方法が限定されてしまう
③複数の業務が絡むため、修正自体が難しい
④クラウドサービスなどを利用していると、修正自体ができない
初期は良いのですが、定期的に見直しを行なわないと、結果的に大掛かりな改修が必要となってしまう典型です。

2.本部システムを見直す時期
では、本部システムを見直す時期はいつでしょうか?
一般的に本部システムの寿命は14年程度と言われています。
比較的長く利用しますが、システムの総入れ替えも多大なコストと手間がかかるため、タイミングを図るが難しですが、変更には3つのポイントがあります。
①生産性の向上を『機能不足』が妨げる
②持続的に『不要なコスト』が発生する
③業務システムの都合で『機会損失』が発生している
今回のシステムも14年以上利用しており、カスタマイズにカスタマイズを重ね、各システムが複雑にかかわっており、ビジネスの変化に耐えられない状態でした。1つのシステムへの統合作業がスタートです。

3.大規模開発には、目的が重要!
会社の基幹システムの開発は、関わる人が多く、様々な業務をシステム化しなければならず、また現行システムが複雑に絡み合った状態を1つのシステムへ統合するには、緻密に計画をたて作業を行う必要があります。その際に、『システム化する目的』が重要となります。
システム化する目的をきちんと立てらていることが、そのあとの判断を正しく導く指針となるため、とても重要となります。
今回の指針は、老朽化対策、1元管理、ビジネス課題の改善でした。
とにかく入替を行うためにどうすれば良いのか?を軸に検討をスタートし、開発・導入を無事に実現しました。結果的に、保守に関わる費用が45%も削減することが出来たのです。
ここでやってはいけないことを参考までに上げておきます。
①『現行システムの改善』を目指してはならない
②『現在の業務の改善』をゴールとしてはならない
③『現場の要望』を聞きすぎてはならない
コストが高くなったり、これからのビジネスを行うために必要な機能が不足したり、現状を軸に議論を行うと、あえて投資してまでシステムを導入したメリットが無くなってしまう恐れもあります。
目的をはっきりさせ、妥協や工夫を行い、今後15年利用する可能性があるものと認識して、システム開発を行う必要があります。
プロジェクトの成功の秘訣は、
1.何を解決したいのかのビジョンがはっきりしていること
2.実行するために出来ることは何でもする覚悟を
ユーザーにも持ってもらうこと
3.業界を生き抜く施策を組み込めていること
基幹システムの入替は、導入まで長く大変な作業となります。
ユーザーもベンダーも同じ目的を共有することが、
成功の絶対条件となります。
是非、同じ未来を共有させてください。

4.当社のサポート内容
実施したサポート内容は以下の通り
1.システム化の目的の確認と計画立案サポート
①システム化の目的に合わせた方針作成
②現状システム化の改修範囲の確認
③システム化の技術的な方向性の確認
④システム化全体図の作成
⑤システム化により改善される業務課題の整理と解決策の方針
⑥システム化の予算とスケジュール策定
2.システム化実現にあたってのベンダー選定
①ベンダー調査、比較
②ベンダー費用交渉・選定
3.システム化実現にあたっての開発作業
※開発から弊社にて実施することもある場合
4.導入後保守サポート